2017年05月03日

生活体験の必要性〜植物の根の話〜

目に見えないものを学ぶことはとても難しいことです。今日はそんな見えないものの学びと生活体験の必要性の話をしたいと思います。

目に見えないものは世の中にたくさんありますが、例えば植物の根は植物を引き抜かない限り見ることができません。ましてや大きな木になるとなおさら見る機会はありませんね。さて、それでは子どもたちは生活体験の中でどれくらい植物の根について知っているのでしょうか?

昔、子どもたちの植物の根の概念調査をしたことがあります。

植物のからだの仕組みについてまだ学んでいない小学校3年生81名と学んだ小学校5年生82名の2集団に描画法(絵を描かせる方法)を用いたアンケートを実施しました。

トマト、インゲンマメ、チューリップの絵が描かれたプリントを配り、土より下の部分を描き足してもらうというアンケートです。

ついでに、正解はトマトとインゲンマメが主根側根、チューリップがひげ根です。

それぞれの正解率は
【トマト】
3年生 18.2%
5年生 24.7%

【インゲンマメ】
3年生 13.7%
5年生 22.2%

【チューリップ】
3年生 76.0%
5年生 61.7%

でした。

子どもたちの回答を見ると、全てにひげ根を描く子どもが多かったです。そのため、主根側根のトマトとインゲンマメの正解率がぐっと下がりました。しかし、中には全く描けなかったり、土の中にトマトやインゲンマメが生っている様子を書いたり、茎を延長させた一本の棒を描いたりなどの回答も目立ちました。

学習したはずの5年生でさえ多くが間違えるのはなぜか。

やはり普段見えないものを知識として吸収することへの難しさがあるのだと思います。

ではどうすればいいか。

やはり、生活の中でたくさんの経験をし、学習と生活が結び付いていくことで生きた知恵になっていくのではないでしょうか。見えないものは見えるようにしていけばいいんです。分からなかったら試してみればいいんです。それが真の学びだと思います。

根の話に戻しますが、正解した子ども数人に話を聞くと、庭や植木バチの草むしりをお手伝いしたり、道端の草を引き抜いて遊んだりしたことがあるということを教えてくれました。

実際に見ること・経験することって大事なんですね。

根の話をしたので、根の観察方法もついでに紹介します。根を観察する方法で手っ取り早いのは植物を引っこ抜く方法ですが、水耕栽培もオススメです。ヒヤシンスが代表格ですね。された方も多いのではないでしょうか。

ヒヤシンスの他にも様々な植物を水耕栽培してみるのもいいでしょう。最近では栽培用の高分子吸水性ポリマーという透明な培地(土の代わりに使う透明なジェル)が100円ショップでも売られています。(ジュエルポリマーやジェルポリマーなどの名前で、観葉植物のコーナーにあります。)そんなもので植物を育てるのも根を含めた植物の成長の観察ができておもしろいです。

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学校だけの知識ではなく、家庭でもたくさんの経験を積み、見えないものも見る工夫をし、分からないことは挑戦しながら生きた知恵を子どもたちに身に付けさせてくださいね。

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posted by みさき先生 at 07:00| 鹿児島 ☁| 理科教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする